スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【6/8 深夜】 夜を駆ける2 

深夜23時、不意にどっかに行きたくなる衝動。


GT・・・と思いながら起き上がる、部屋着から動きやすい服装にと思ってクローゼットを開ける。タンクトップにGジャンを羽織ってサブリナパンツに穿きかえる。

タクシーを使えば問題ない距離だ。


いつも使う少し大きめの鞄から財布を出そうと手に取ると、鞄に付けておいたペンライトが揺れてその気を殺いだ。








どうしよう、どこへ行こう。



「またのご用命をお待ちしております」


思い出した瞬間に、携帯の履歴から電話を掛けていた。


トゥルルル、トゥルルル、トゥルル・・・

3コールしない内に電話が繋がる。


「今からって大丈夫かしら?」


電話の向こうからは、


『はい、今日のご希望のコースはお決まりですか?』


「海が、見たいかな」


『承りました』


プツンと電話が切れる、きっとくるまでにまた20分ちょっとかかるだろうからその間にカフェで残ったサンドイッチを包む。後、水筒にアイスティー。

ペンライトが揺れる鞄につめて。


丁度携帯がワンコして切れる、外に出ると自転車が一台。


「お待たせいたしました、ではどうぞ」

と促されたので鞄を籠に置いて、後部座席に座る。
姿勢は前と同じで後ろ向き。


ここから海までは近くもなく遠くもなくで、10kmもないと言った所だろうか。


自転車でなら30分以上あれば着く距離を、相変らず何も聞かない動力源に背中を預けたまま夜の中を走る。


潮風の匂い、海の音。

海岸線の道路で自転車が止まる。

鞄からサンドイッチと水筒を取り出して動力源にそっと渡すと、少し吃驚したような顔をしてから嬉しそうに飲み込んでゆく。

食べているのを横目で見ながらアイスティーを飲んで、海の音を聞いて。

休憩終了して、また自転車に乗って海岸線を走る。

遠くの方で稲光が見えたし、風も少し強くなってきたから、Uターン。
来た道と少し違う道で飽きない仕様。


カフェの前に着いて、後ろから降りて。


「ありがとう、お代金は?」


って聞いたら動力源が微かに笑って。

「さっきのメシで」

「あれでいいの?」

「上等、んまかったし!」


どちらからともなく笑いあって、おやすみなさい。

「またいつでもどうぞ!」

そう言って自転車が去っていくのを見送って部屋に戻る。

シャワーを浴びて着替えて、ベッドに倒れこんで。




今日も
    夢の中の少女は 
                 泣いてないのね



           よかった・・・






スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。