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八月、お泊りと、翌日。 

事の発端を思い出しながら楽しそうに蜜琉はカフェの二階の空き部屋を片付けていた。

――臨海学校という名目でもゴースト退治が行われた初日、8/8の話だ。


臨海学校に参加した神風・忍がいない間、一緒に住んでいる雪白・ハクヤはその間の食生活をどうするのか?という話になった時だ。
「え?カップ麺とかレトルトで!俺、料理なんかできねーもん。忍がいねーと何がどこにあるかもよくわかんねぇし!」

さも当たり前に言う雪白に反応したのは江間と蜜琉だ。

「・・・お夕飯とか、カフェにいる時間はカフェでご飯食べて行きなさいね?」
「俺、今日お前んとこ泊まるからな!俺の料理の腕をとくと味わえばいいんだぜッ!!」

お泊り、という単語に反応したのは真田・碧だ。

「えっ何々ー?お泊りって楽しそう!あたしも泊めてよー♪」

「だめッそんな男しかいないのに女の子は泊めれねェって!」

慌てて江間が反対する。

「ちょ、ちょっと待て!江間が泊まりに来るの決定かよ!」
「俺じゃ不服だってのか!そりゃ神風みたいにはいかねェだろうけどさ!」

どこの正妻と妾だと突っ込みたくなるような会話を展開する横で、蜜琉が口を開く。

「それじゃあ、忍ちゃんが帰ってくる前日カフェに泊まればいいんじゃなぁい?」

鶴の一声とは正にこの事。雪白も江間もそれならいいかもと頷き、真田は飛び跳ねて喜んでいた。

そして当日、8/9の夕方。

「お邪魔しまーすッ!!」
「邪魔するぜーー!!」

結局8日は宣言通り雪白の所に泊まったという江間と、イタリアンが結構うまかったんだぜと話ながら雪白が現れる。

「いらっしゃい!碧ちゃんは・・・」

「にゃはー♪お邪魔するねー」

噂をすれば、という言葉の通りいつもの調子で真田が玄関を開けて笑いながら入ってくる。
荷物を二階の部屋に置いてくるように蜜琉に言われて二階にあがる。空き部屋にしておくには勿体無いような部屋に荷物を置いて三人が戻ってくる。

「前に上がった時も思ったンだけど、カフェの二階って結構広いよねェ」
「だよな、俺二階になんか上がったの初めてだけどさ」
「あたしも初めてだよ、四部屋くらい空いてたよねー♪」

お前二階に上がった事あんのかよとニヤニヤしながら雪白が江間をつつく。じゃれている二人を見ながら真田が仲いいよね、にゃははとからかいながら笑う。
すでにキッチンの方で夕食の準備をしていた蜜琉が三人に食器を出すの手伝ってくれる?と笑いかけるとじゃれるのを止めて集まってくる。

「店長ー、どの皿だせばいいー?」

サラダ用のお皿、それと大皿二枚と人数分の取り皿と指示されて江間がてきぱきと用意をする。
真田はそつなくテーブルの上を拭いたり人数分のフォーク等を用意したりしている。

「お前ら手際いいよなぁ・・・」

雪白がぽつりと、日頃は全部忍がやってくれてるんだよなぁと漏らす。

「ハクヤちゃんは忍ちゃんがいないとダメダメだねー、にゃははっ♪」

真田がからかうように雪白に向かって言う。

「忍ちゃんは手際いいものねぇ、さ!できたわよぅー!!」

美しく盛られたお皿を江間が運ぶ。負けじと雪白もそれに倣ってテーブルへと運んでゆく。
テーブルに並べられた大盛りの和風大根サラダ、コロッケ、鶏の唐揚げ等を見て三人が口々においしそうだと言うのを、蜜琉が忍ちゃんには敵わないかもだけどねぇと笑いながら席に着いた。
暫らくの間、軽い会話をしながら食べるのに一生懸命になる。テーブルの上のお皿が綺麗になるのを見て、蜜琉が嬉しそうに微笑んだ。

四人分のごちそうさまでした、が響いた後に雪白が洗い物ならできるからと片付けをかってでる。江間が食器を拭くのを担当し、蜜琉と真田はテーブルについて食後の紅茶を淹れていた。

「あのね、やりたい事があるんだぁ・・・ダメだったらいいんだけども」

そう言って真田が蜜琉におずおずと切り出したのは花火をしたいとの申し出だった。じゃあ、花火を買いに行きましょうかと蜜琉が言うと、

「本当?本当にいいの?わーい♪」

嬉しそうに笑いながら、花火は買いに行かなくても大丈夫だと言って席を立ち上がる。

「外で待っててねー!」

片付けを終えた二人にもそう声を掛けて真田が階段を登っていく。蜜琉は二人に片付けのお礼を言って、言われたように三人で外へと出る。

「いっぱい買ってきたんだー、にゃは♪」

屋上の方からたくさんの花火を持って身軽に飛び降りる。

「あぶな・・・っ」

飛び降りた真田に思わず声を掛けるが、月のエアライダーであることを思い出す。

「あービビッた!驚かすなよなーッ!」
「俺も吃驚した、わかっててもドキっとするよなー」

してやったりと言うような笑顔の真田を軽くゲンコツでコツンとやりつつ江間と雪白が笑う。
バケツに水をはり、花火用の蝋燭に火をつけてそれぞれが好きな花火を手に持つ。

「綺麗よねぇ!花火って何回やっても飽きないわ!」
「すっごーい!綺麗!大きな花火も綺麗だったけど皆でやる花火も楽しいね、にゃははっ♪」

きゃっきゃと楽しむ女性陣に対し、男性陣はというと。

「よし、江間!この線香花火で勝負だぜ!」
「線香花火でどう勝負すンだよ!」
「最後まで線香花火の玉が残ってた方の勝ちっ!!」
「よーしやってやる!負けねェ!!」

・・・訳のわからない勝負をしていた。
たくさんあった花火も残りが少なくなり、線香花火が数本残るばかりだ。今度は勝負、とも言い出さず四人で輪になって線香花火に火をつける。

「綺麗ねぇ、線香花火の儚い感じも素敵よねぇ」
「忍もさー、線香花火好きなんだ。帰ってきたら一緒にやってやろっかな」

最後の花火も燃え尽きて、後片付けをしてカフェへと戻る。順番にお風呂に入って、荷物を置いた部屋に戻る。
部屋に布団を人数分敷いて北の方に男性陣、南に女性陣といったように雑魚寝状態で寝転がる。
寝付くまでそれこそ、色んな話をしていた。明日、神風が帰ってきたらとかそんな楽しい話だ。少しずつ話し声が途切れて、寝息へと変わってゆく。網戸にした窓から流れてくる風が涼しくて気持ちいい、何時の間にか蜜琉も意識を手放していた。


――――翌朝。

10時くらいまで惰眠を貪り、誰からともなく目を覚ます。少しだけ早く起きた蜜琉が軽い朝食を作り全員で食べる。

「ねぇ、ハクヤちゃん」
「ん、何?」
「きっと忍ちゃん戻ってきたらハクヤちゃんに電話入るでしょう?」
「うん、入ると思うぜ」

トーストを頬張りながら雪白が答える。じゃあ、カフェまで来てもらいましょうよと蜜琉が言うと江間と真田もそれに賛成する。

昼も過ぎた頃に、雪白の携帯が鳴った。予想通り、神風からの電話でカフェに来るように伝えて電話を切る。それから一時間もしないうちに神風がカフェに到着した。

「皆ただいま・・・!」

ほんのり日に焼けて、白い肌が赤くなっている。満面の笑みは臨海学校が楽しかったのと久しぶりに会えた雪白、皆への喜びのせいだろう。

口々にお帰り、と声をかける。カフェにお泊りしていた事や、江間が泊まりに来ていた事等を雪白が楽しそうに話すと神風が少し羨ましそうにしつつも、雪白が一人でいなくてよかったと笑う。

土産話を聞いていると、何時の間にか外は夕闇に包まれだしていた。
暗くなる前に帰らなくてはと雪白と神風が席を立つ。江間と真田もそれを合図とするように立ち上がる。

そして。

「忍ちゃん、今日誕生日でしょう?これ持って帰って食べてねぇ?」

蜜琉がケーキの入った箱と、小さ紙袋に入った箱を手渡した。

「誕生日おめでとッ!俺からはコレねッ」
「あたしはこれー、おめでとうなんだよー、にゃはは♪」

江間と真田もそれぞれ用意していた物を渡す。

「え、え・・・えぇっ」

突然の事に驚いた表情のまま固まっている神風を見て三人が笑う。

「なんだよおまえらー!俺持ってきてねぇのに!!」

それを見て雪白が少し悔しそうにしつつも、神風の様子にまぁいいかと微笑む。

「あ、ありがとう・・・っ凄く、嬉しい・・・!」

両手にプレゼントを抱えながら神風が華やかな笑顔を見せた。最後に驚かせれた事に満足そうに笑いながら蜜琉が四人を外まで見送る。

「ありがとう!あの、また、カフェで!」
「楽しかったねー、またねぇ!にゃははっ♪」
「夕飯ごっそーさん!ありがとな!またなー!!」
「お泊り楽しかったッ!また明日、カフェねェ!」

彼らが見えなくなるまで手を振って、カフェへと戻る。

また、明日、カフェで。

そう言って自然と集まってくるようなお店になればいいと思ったのが小さな輪でも実現している事を嬉しく思いながら蜜琉は扉を閉めた。


また、明日。
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コメント

(お礼のケーキを持参)

あ、カフェでお泊まりしてたんだな!
ハクヤに聞いたけれど、なんかとても楽しかったみたいで・・・(微笑)
ちょっと、羨ましいかも(笑)
蜜琉先輩の料理食べてみたかったな。
・・・でもハクヤが一人じゃなくて良かった。
目を離すと、すぐインスタントとかジャンクフードばかり食べようとするから(おどおど)

え、あ、わ、わ、その、本当に蜜琉先輩もみんなも誕生日プレゼントありがとう・・・!!
すごく嬉しかった・・・(はにかみ笑い)








臨海学校に行っている間、カフェでお泊まりかー、いいなぁと微笑ましく思いつつ、ちょこちょことみなさんのステ欄のぞかせていただいておりました!
そして、SSもしかと拝見する背後(お前)
み、み、みんなかわいすぎる・・・!(悶絶)
蜜琉ちゃんの料理にちょっとおなかがすいたのは秘密です。
自分も食べたい(涎)
しかも、まさか、忍まで登場させていただけるとは!
うわーうわー、本当にもう、プレゼントも含め、忍と一緒に感激しっぱなしでした・・・!(*´∀`*)
本当にありがとうございました・・・!!
  • [2007/08/24 11:39]
  • URL |
  • 神風忍(+付属品)
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

いただきまーす!

皆やりたい放題でおもしろかったわよぅ(笑)
なんか良将ちゃんが泊まりにいったみたいだから一人っきりにはなってなかったんじゃないかしらー!

うふふ、サプライズは大好きなのよぅ(満足そうに笑い)




ハクヤちゃんがいるなら忍ちゃんも出さねばーとない頭で考えた結果です(笑)
結構勝手にカキカキしちゃったので大丈夫かなーと思ってたのですがよかった!心の広い人ばっかでよかった!!

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